『集団の一員として価値ある存在?!』
人は太古の昔から他の霊長類の様に群れで暮らしてきた社会的動物です…群れからはぐれることは、すなわち命の危険にさらされる事を意味し、集団の一員として価値ある存在であれば他者(コミュニティ)に認めてもらえ、生きて行けるのです。つまり承認される事への欲求は、自身の生存確率をあげるために社会的(利他的)行動を促すことは本能的欲求でもあるのです…現代科学ではその欲望や欲求の正体とも言える報酬系のドーパミンの働きに注目が集まっています。
『暴走する承認欲求と自己肯定感の低さ』
ジブリの「千と千尋の神隠し」のカオナシ…この登場者は自我を持ちません~自分の空白を埋めるために、お金で人々の関心を買い、人やモノを飲み込んで肥大化してゆき暴走します…その後自分の居場所を見つけ、他者に貢献する事を通して社会との接点を持ち社会脳が働いて落ち着いて行きます…自己肯定感の鍵を握るのは「内側前頭前野」で自意識 (内省)・善悪・良心・美意識~これらは全て社会性を司る領域で、社会との関わりの中で活性化します。 脳のこの部分が鍛えられれば、自我や自己肯定感が芽生え肥大化した欲求が薄れていくのです…日本では ”情けは人の為ならず“ と言われ、何ら見返りがなくとも利他的に振る舞う時脳が幸せを感じる事が知られています。
『喜怒哀楽を支配するA10神経』
A10神経は脳の視床下部から前頭前野の領域まで繋がる神経です…脳にある知能・感情・意欲といった機能を引き受けている部位にあって、喜怒哀楽を支配し「快楽中枢」とも言われています…幸せホルモンの1つドーパミンを活性化しているのがA10神経です。このA10神経を通り過ぎていく物質たち~興奮もさせるが抑制するセロトニン、ギャバ糖分の甘さがその報酬系に紛れ込む……美味しいと感じるのはこの部分なのです。生理的な報酬、金銭的な報酬、社会的な報酬~全てこの報酬系への依存である…人間の正体は「依存症」…人間は報酬に依存する動物で、その報酬を自分の脳で作り出していて、欲望と向上心が鼓舞され生きている。
『3つの依存対象』
1 物質への依存……ニコチン・アルコール・薬物・食べ物
※「太りやすい人」「肥満の人」はドーパミンの放出量が少ない
2 プロセスへの依存……ギャンブル・インターネット・セックス・買い物・仕事
※ギャンブル依存は、確実な報酬よりリスクを伴った報酬に強く反応してしまう
3 人間関係への依存……恋愛・カルト宗教・DV・虐待
※SNSの「いいね」はまさに社会的承認欲求の代表!Facebook, Twitter ,Instagram
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